うちのバンド結成のはなし。
うちのバンドリーダーのヒロとうちのバンド結成の話。
うちのバンド(吉河完太彦直人哉貞治)のリーダーはヒロだ。
いつもリーダーらしいこと何ひとつしていないし、全くしようともしないし、ライブの本番では演奏も平気で手を抜くし、ノってる時とやる気ない時の差がすげぇ激しいし、
ライブが終わった後も興奮冷めやらず暴れちゃったりすることが多いので何かすげぇ気を使うし。
でも、
誰が何と言おうと
うちのバンドのリーダーはヒロだ。
遡ること(バンドなんかやっていなかった)三年前。
毎日いろんな歌を聴かせながら一緒によく唄ってヒロと毎日を過ごしてた佐々木敬太がうちを去っていった。
佐々木敬太というヤツは、平気で仕事中にイビキをかいて寝るようなヤツだ。
そんなヤツだ。
そんなヤツだ。
そんな佐々木敬太とヒロは
よく唄い合って笑い合ってたり、とにかくよくケンカもしてた。そして最後には二人でオイオイ言って抱き合って泣いちゃったりもしてたこともよくあった。
しかし、そんな佐々木敬太も
別の道を歩むことになった。
佐々木敬太がいなくなり
ヒロはなんだか大人しくなった。
その後、ヒロに自分の好きなザ・ブルーハーツや竹原ピストルの歌を聴かせていたが、ヒロはどんどんどんどん下を向き大人しくなるばかりだった。
そんな時、
ヒロがたまに「マッカーサーに伝ーえてほし」とか、
「そして最後にまめをまぁーむ(甘めのラム)」とか、
「風の吹くままぁー」という、何かの唄の一小節のフレーズをすごくええ顔しながら口ずさむことがあった。
すぐさま、佐々木敬太にヒロが口ずさんでる唄が何かと問うてみると、
『junnos』というアーティストの曲だった。
それから、佐々木敬太と居た時みたいにヒロが笑えればと、
junnosの歌をYouTubeで探しては一日中ずっと曲を流し、一日中ずっと一緒に唄って過ごした。
すると、
ヒロはいい顔して、毎日ノって唄って、身体を揺らし太鼓を叩いた。
自分も
junnosの唄が大好きになった。
その時に、ヒロのリズム感がすげぇ良いことにもあらためて気がついた。
そして、
三つのコードしか弾けず二十年前に断念して埃のかぶってたギターを取り出し、
なんとかjunnosの曲をYouTubeで超スローにしながらギターコードを拾い出して少しでもヒロと一緒にセッションできるよう練習した。
一曲なんとか弾けるようになったら
それを毎回ヒロに披露した。
するとヒロは、リズムにノって身体を大きく揺らし、ええ顔しながら太鼓を叩く。
もっと
もっと
ヒロとjunnosの唄を楽しみたくなった。
それから、
いまのバンドのメンバーみんなで
junnosの曲を演奏し、唄って踊るようになった。
そして、junnosにもみんなで一緒に逢えた。
笑い合えること
楽しいこと
嬉しいことを
ただ
ただ
みんなで共有したかった。
それが
うちのバンドのリーダーのヒロと
うちのバンド(吉河完太彦直人哉貞治)結成の話。
吉河完太彦直人哉貞治は、
バンドメンバーのみんなの名前を一文字ずつとって付けた名前。
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